--------------------------------------------
ザ・ナショナルCC(静岡)、埼玉・千葉の廣済堂も
海外2コース、事業の選択と集中で、譲渡代金26億円
--------------------------------------------
東証一部上場の㈱廣済堂(長代厚生社長、東京都中央区)は3月27日、子会社の廣済堂開発㈱など国内3ゴルフ場や海外2ゴルフ場が関係する事業会社の全株式を売却したと発表した。
同社100%子会社で、ザ・ナショナルCC(静岡県)を保有し、グループのゴルフ場運営会社の中核である廣済堂開発㈱(石田利夫社長)と、千葉廣済堂CC(千葉県市原市)保有の㈱千葉廣済堂カントリー倶楽部(平本一方社長)、廣済堂埼玉GC(埼玉県)保有の㈱廣済堂埼玉ゴルフ倶楽部(平本社長)。それに廣済堂開発100%子会社であるシカゴ(ヒルデールGC)とカルフォルニア(キャニオンレイクスGC)の2ゴルフ場の現地法人も廣済堂開発の譲渡により、連結から離れる。
株式譲渡先は、投資運用業、経営コンサルティング業等の富士合同会社(芦澤賢吾代表、横浜市西区、資本金10万円=芦澤代表が100%出資、平成23年7月設立)。今後所在地は廣済堂開発と同じ番地に変更、代表者は長谷部繁氏に変更する予定としている。3月27日に契約締結しており、譲渡価格は26億円と発表している。
譲渡する会社の業績(24年3月期)は廣済堂開発が総資産75億6百万円、売上高17億8百万円、営業利益46百万円、当期純利益マイナス1億71百万円。千葉廣済堂CCは総資産27億74百万円、売上高84百万円、営業利益29百万円、当期純利益マイナス6百万円。廣済堂埼玉GCは総資産31億76百万円、売上高68百万円、営業利益24百万円、当期純利益34百万円。シカゴは日本円換算で総資産2億88百万円、売上高1億86百万円。カリフォルニアは総資産7億20百万円、売上高1億39百万円等となっている。
廣済堂によると、平成25年度を最終年度とする中期経営計画の経営ビジョンとして、事業の選択と集中による効率化を図り、経営基盤の再構築を推進し財務体質の強化を図るため、子会社株式を譲渡することにしたという。
ザ・ナショナルCCや千葉、埼玉の廣済堂GCの会員のプレー権や預託金はそのまま継承するとしている。
ちなみに、株式譲渡先の富士合同会社についての詳しい開示はされていないが、廣済堂の広報では「元々ゴルフ場運営に精通した方々が関係していると聞いており、ゴルフ場運営を委せられると判断した」とし、海外資本ではないと説明している。
なお、廣済堂グループのゴルフ場は廣済堂開発㈱の新設分割により独立したトムソンナショナルCC(栃木)と合弁で手掛けている中国の北京朝陽廣済堂GCの国内1コース、海外1コースとなった。
|